知らないと危険!フィラリアの血液検査が毎年必要な理由!

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こんにちは、元獣医師のにぼしです!

毎年、フィラリア予防薬をもらう前に必ず獣医さんから勧められるフィラリアの血液検査。

ちゃんと薬を飲ませたのに、なんで血液検査しなくちゃいけないの?

本当に毎年検査が必要なの?

などと疑問に思う人も多いようです。

結論から言うと、フィラリア予防薬を投与する前には、毎年フィラリアの血液検査をしないと危険です!

今回は、フィラリアの血液検査について一緒に考えていきましょう。

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フィラリアの血液検査が必要な理由

フィラリア検査が必要な理由は、シンプルに1つだけ。

フィラリアに感染していることを知らずに予防薬を飲ませてしまった場合、ショックやアレルギーを起こしてワンちゃんが命を落としてしまうかもしれないから。

一体どういうことなのか、説明しますね。

フィラリアに感染したまま薬を飲んだ場合

フィラリアに感染してある程度時間が経つと、成長したフィラリアが赤ちゃんを産み、血液中にフィラリア幼虫がいる可能性が出てきます。

フィラリア予防薬は、フィラリア幼虫を殺すお薬。

血液中にフィラリア幼虫が沢山いる状態でワンちゃんがお薬を飲むと、血液中の幼虫が一気に死滅して、その死骸で血管が詰まってしまうことがあるんです。

それだけではなく、フィラリアの死骸に対して過剰なアレルギー反応が出て、アナフィラキシーショックを起こしてしまうことも。

どちらもワンちゃんの命に関わる危険な状態です。

このように、フィラリアに感染していることを知らないまま予防薬を飲ませるのは、とっても危険!

だから毎年、予防薬を飲ませ始める前には、血液検査でフィラリアに感染していないことを確かめる必要があるというわけなんですね。

予防薬を飲ませているのに、毎年検査する必要があるの?

Breakfast yet Mum?

はい、そうなんです。

予防薬を飲ませていても、シーズン毎に毎年検査が必要です。

なぜなら、

  • 知らないところでワンちゃんが薬を吐き出してしまっていた
  • お腹を壊していて薬の成分がきちんと吸収されなかった

など、毎月1回予防薬を飲ませていたつもりでも、薬の効果が十分発揮されず、フィラリアをしっかり駆虫できないことがあるからです。

また、確実なフィラリア予防ができていないケースも少なくありません。

「蚊が出ている間の夏だけ予防薬を飲ませれば大丈夫」と思っていたら、それはあなたの勘違い!

フィラリア予防が必要な時期は、蚊が飛び始めた1ヵ月後から、蚊がいなくなった1ヵ月後まで。

地域によって異なりますが、だいたい5月〜12月までの毎月1回お薬を飲ませる必要があります。

血を吸っている蚊

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2016.02.12

あなたは最後の月まで、きちんとお薬を飲ませられましたか?

最後の月までお薬を飲ませられなかった場合、翌年までの間にフィラリアの感染が進んでしまっているかもしれません。

予防できている「つもり」のまま、お薬を飲ませるのは危険です。

安心してお薬を飲ませられるかどうか、血液検査で毎年チェックしてあげてくださいね。

フィラリア検査の種類と費用

フィラリア感染を確かめる血液検査には、主に次の2種類があります。

フィラリア抗原検査

  • 料金の目安:2,000円〜3,000円

専用キットを使って、ワンちゃんの血液中にフィラリア成虫が出す分泌物があるかどうか調べる検査です。

簡単に言うと、成長した大人のフィラリアがいるかどうかを確かめることができます。

ほんの数滴の血液で判定可能で、わずか数分の時間で完了。

90%以上という高い検出率で正確に診断できるため、一般的に動物病院で行われているのがこの検査です。

ミクロフィラリア検査

  • 料金の目安:1,000円〜2,000円

血液を直接顕微鏡で覗いて、血液中にフィラリアの幼虫がいるかどうか確かめる検査。

大人が産んだ赤ちゃんフィラリアがいるかどうかを肉眼で確認するという、ちょっと原始的な検査です。

ミクロフィラリア

血液中のフィラリア幼虫を顕微鏡で見た写真

フィラリアの赤ちゃんを見つけると、うにょうにょ動いているところが見られるんですよ。

フィラリアの血液検査が必要ない場合

ここまで、検査は必要!と散々言ってきましたが、実は・・・

  1. 通年予防をしている場合
  2. 生後6ヵ月未満もしくは冬生まれの子犬の場合

この2つの場合は、例外的に検査する必要がありません。

1.通年予防をしている場合

予防が必要な時期だけではなく、1年間を通して毎月フィラリア予防薬を飲み続けている場合。

フィラリアに感染したとしても、毎月きっちり駆虫していれば、フィラリアが成長する可能性はゼロですね。

なので、血液検査でフィラリア感染を確かめる必要はなく、安心してそのままお薬を飲み続けられます。

2.生後6ヵ月未満もしくは冬生まれの子犬の場合

Outtake numero dos

飼い始めたばかりの子犬で、フィラリア感染が進んでいる可能性がない場合は、血液検査をせずにフィラリア予防薬を飲み始めて大丈夫です。

フィラリア予防薬は生後2ヵ月くらいの子犬に使用できる薬もあるため、基本的に子犬のフィラリア予防は、生後2~3ヵ月から始めてあげましょう。

なぜ、検査が不要なのが生後6ヵ月までかというと、

  • フィラリアに感染したままお薬を飲ませるのが危険になる時期
  • 血液検査で感染しているかどうかを判定できるようになる時期

この2つの時期が、どちらもフィラリアに感染した約6ヵ月後~だからです。

つまり、生後6ヵ月未満の子犬は、血液検査でフィラリア感染を確かめることができないし、万が一感染していたとしても薬を飲ませることに危険がないんです。

また、12月~3月など蚊がいない冬の間に生まれた子犬の場合は、蚊が出始めてから6ヵ月以内に予防を始めるのであれば、同様の理由で生後6ヵ月を過ぎていても検査の必要がありません。

ただし、2年目からは毎年きちんと検査を受けてくださいね。

お住まいの地域によって蚊の活動時期も違いますので、詳しくはかかりつけの獣医さんに相談してください。

フィラリア予防と検査はワンセット!

さて、フィラリア血液検査の必要性について、納得していただけたでしょうか?

安心してフィラリア予防をスタートするためには、その前に血液検査でフィラリアに感染していないことを確かめることが必要不可欠です。

あなたのワンちゃんの健康のために、毎年フィラリア検査と予防を欠かさないようにしてあげてくださいね。

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獣医師として動物病院で3年間勤務後、転職して会社員に。 アラサー猫好き女子です。 獣医を辞めても、やっぱり動物は大好き! 経験を活かして、動物を愛する飼い主さんや獣医の卵、迷える獣医さんのお困りを解決できるようなブログを目指しています。