こんにちは!元獣医師のにぼしです。
ハムスターを飼い始めるには、いろいろな飼育グッズが必要になりますね。
中でも重要なのが、ケージです!
お迎えしたハムスターに快適に過ごしてもらうためには、良いケージを用意してあげることが必須!
しかし、ハムスターのケージは種類も多く、どれを購入すればよいのか迷ってしまいますよね。
そこで、この記事では、ハムスターのケージを選ぶ上で重要なポイントと、様々な種類のケージのメリット・デメリットについて紹介していきます。
購入する前にしっかり検討して、失敗のないようにしたいですね!
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ハムスターのケージ選びで重要なポイント
どんなケージを購入するか検討する前に、まずはハムスターのケージ選びで重要なポイントを知っておきましょう。
1.なるべく大きいケージを選ぼう
ズバリ、ハムスターにとって良いケージとは、大きく広いケージです!
ハムスターは運動量の多い動物。
さらに、縄張り意識もあるため、ケージが広ければ広いほど、ハムスターにとっては快適な住み家になるんですね。
十分な大きさのケージでないと、ハムスターにとってストレスになることがあります。
一人暮らしのワンルームなど、あなたのお部屋のスペースが限られているとしても、可能な限り大きいケージを用意してあげるようにしましょう。
■ゴールデンハムスター・キンクマハムスターに必要なケージの大きさ
【目安サイズ】45cm×60cm×高さ30cm
ゴールデン、キンクマは体も大きく力が強いため、ある程度の高さがないと巣箱やトイレの上に載ってヒョイっと脱走されてしまうこともあります。
また、縄張り意識が特に強い種類なので、ケンカなどのトラブルを避けるため、基本的に1匹ずつ別々のケージで飼育するようにしましょう。
■ジャンガリアン・ロボロフスキーなどのドワーフハムスターに必要なケージの大きさ
【目安サイズ】30cm×45cm×高さ25cm
ゴールデンやキンクマに比べると体が小さいため、その分必要なスペースも少なくて済みます。
ゴールデンと違って、ペアなど複数のハムスターを1つのケージで飼育することもできますが、その場合は上記の目安よりも1.5倍程度広いスペースを確保してあげるようにしましょう。
2.安全性の高いケージを選ぶようにしよう
ケージが原因で怪我をするハムスターも意外と多いんです。
なので、ケージを選ぶ時は、ハムスターが安全に暮らせるかどうかを第一に考えてあげるようにしましょう。
ハムスターにとって危険で注意が必要なのが、
- 2階・3階建て
- 縦方向のトンネル・はしご
など、上下の移動ができるようになっているケージです。
ハムスターはもともと地面を這うようにして生活する生き物で、上下の運動は必要ないんですね。
ずんぐり体型で視力も弱いため、上下運動には不向きです。
落ちて骨折するようなケースもあるので、ケージを選ぶ時はハムスターがスムーズに移動できるシンプルな作りのものが安全です。
ハムスターのケージの種類
ケージ選びで重要になる、ケージの大きさ・安全性について把握できたら、次はどんな種類のケージにするか検討していきましょう。
ハムスターのケージには、様々な種類のものが市販されていますが、一般的なものは
- 金網タイプ
- 水槽タイプ(ガラス・アクリル・プラスチック製)
- プラスチックタイプ
- 衣装ケース
の4種類です。
それぞれ、メリット・デメリットなど特徴がありますので、どのタイプを選ぶか参考にしてくださいね。
1.金網タイプ
メリット
- 安くて種類が豊富
- 軽量で掃除の時など持ち運びやすい
- 通気性が良く、湿気や匂いがこもらない
- 給水器や回し車など、グッズを取り付けやすい
デメリット
- 金網部分をかじって、歯や口周りの健康トラブルにつながることがある
- 金網をよじ登ったり、うんてい運動をするうちに落下事故が起きやすい
- 金網の隙間に足が挟まって骨折したり怪我をすることがある
- 金網の隙間から床材や食べ物などが飛び出し、散らかる
- 熱がこもらないため、冬場は寒い
- 外の音が遮られず、ハムスターにそのまま伝わってしまう
おすすめポイント
残念ながら、獣医師としてはおすすめできるケージではありません。
なぜなら、金網タイプのケージは、ケージを噛むことによる歯のトラブルや、落下事故、足を挟んで骨折する・・・など本当に危険やトラブルが多いからです。
ケージ噛みによるトラブルについては、ハムスターにケージを噛むのをやめさせるには?原因別の対処法!で詳しく紹介しているので、こちらも参考にしてください。
これからケージを購入する方は、絶対に「金網タイプ以外」のケージを検討してくださいね。
かわいいハムちゃんのために。
それでは、次のタイプを紹介していきますね。
2.水槽タイプ(ガラス・アクリル・プラスチック製)
メリット
- ハムスターの様子を観察しやすい
- ケージの中にいるままでも、キレイにハムスターの写真が撮れる
- 凹凸がないため、ケージをかじることがない
- 凹凸がないため、掃除がしやすい
- 外の音が遮られ、静かに過ごすことができる
- 保温性があり、冬でも暖かい
- ケージ内の床材や食べ物やが散らばらない
デメリット
- 通気性が悪く、湿気や臭いがこもる
- ケージの上部から手を入れて世話をすることになるため、手を恐がるハムスターもいる
- ガラス製のものは重い
- アクリル・プラスチック製のものは軽いが、爪で傷がつきやすい
- ガラス・アクリル製のものは高額
- 給水器や回し車などのグッズを取り付ける時に工夫が必要
おすすめポイント
水槽タイプのケージは見た目がスッキリしているだけでなく、ハムスターにとっても安全です。
ただし、湿気や匂いがこもらないように、汚れたら細目に掃除してあげる必要があります。
重さが気になる方は、ガラス製ではなくアクリル製(お値段高め)、プラスチック製(お手頃価格!)を選ぶと掃除もしやすいですよ。
また、ケージの外からでも写真が撮りやすいので、可愛いハムスターの写真をいっぱい撮りたい!というあなたにもおすすめです。
■ガラス製のおすすめケージ!
ジャンガリアンにおすすめの大きさ。
水槽のフタまでついていて、便利ですね!
■アクリル製のおすすめケージ!
ゴールデン・キンクマサイズでも十分な広さ。
天井部分が空いたままなので、バーベキュー網などで工夫するといいですね。
アクリめいとさんでは、バリエーション豊富なアクリル飼育ケースを1万円~2万円前後で販売されています。
セミオーダーも可能なようなので、「ちょうどいいケージがない・・・」とお悩みなら相談してみてもいいかも。
■プラスチック製のおすすめケージ!
ジャンガリアンハムスターにはまずまずの広さ。
水槽タイプを試してみたいけど、思いのは困るし、高額すぎるのもちょっと・・・というあなたにはぴったりですね。
3.プラスチックタイプ
メリット
- 安くて種類が豊富
- 軽量で持ち運びやすい
- トンネルやドームなど、アクセサリーが付いていて楽しそう
- 外の音が遮られ、静かに過ごすことができる
- 保温性があり、冬でも暖かい
- ケージ内の床材や食べ物やが散らばらない
- 部分的にメッシュや金網になっているデザインのものは、通気性UP
デメリット
- 狭く小さいものが多い
- 掃除する時は各パーツに分解する手間がかかり、掃除しにくい
- プラスチック製のアクセサリーは壊れやすい
- トンネルや2階部分からの落下や壊れたパーツの断面などでハムスターが怪我をすることも
- メッシュや金網部分はかじられやすい
- 湿気や臭いがこもりやすい
おすすめポイント
金網タイプと水槽タイプのどちらの要素も兼ね備えているのが、プラスチックタイプのケージです。
種類も豊富で手頃な値段なので、初心者さんにも購入しやすいのもいいですね。
様々なアクセサリーが付いているものは、一見魅力的に感じられるかもしれませんが、ハムスターにとってはアクセサリーの多さよりもケージの広さが大切。
人間の自己満足にならないよう、ハムスターが安全に暮らせることを第一に考えて、なるべくシンプルなものをおすすめします。
■ゴールデン・キンクマハムスターにおすすめのケージ!
実物を見たらデカっと思うかもしれませんが、ゴールデン・キンクマにぴったり、ジャンガリアンなら余裕のあるサイズ。
シンプルデザインで安全な、定番人気商品です。
ブルー・ピンク・ホワイト・グリーンなどカラーも豊富!
■ドワーフハムスターにおすすめのケージ!
こちらも定番人気!
ホイールや給水ボトルもセットになっていて、初めての購入にも便利ですね!
ジャンガリアンなら十分なサイズです。
4.衣装ケース
メリット
- 大きいサイズが豊富で、お手頃価格
- 軽量で持ち運びやすく、掃除も楽
- 自分の思い通りに改造することができる
- 外の音が遮られ、静かに過ごすことができる
- 保温性があり、冬でも暖かい
- ケージ内の床材や食べ物やが散らばらない
デメリット
- 通気性が悪く、湿気や臭いがこもる
- 半透明なので中の様子が確認しずらい
- 内側のでっぱり部分や、カスタムのために開けた穴をハムスターにかじられる可能性あり
- ケージ改造が面倒に感じる・苦手な人には不向き
おすすめポイント
広いケージを用意してあげたいけど手頃な価格がいい、と考えるあなたにピッタリなのが衣装ケースです。
改造して自作ケージを作るのは難しそう・・・と思うかもしれませんが、頑張って作った分だけ愛着もわきますよね。
いろいろカスタムできるのが、衣装ケースの醍醐味であります。
本格的なDIYでなくとも、ふたに金網を取り付けるだけでも通気性がUPして快適なケージに変身させることができますよ!
脱走防止に活用できるので、引き出しタイプより、カチっとロックできる蓋つきタイプの方がおすすめです。
これぐらいの大きさなら、脱走もされず、ハムスターものびのび過ごせそうですね。
ホームセンターでもいろいろ探してみてください。
まとめ
さて、今回はハムスターの飼育ケージについて、選ぶ時のポイントやそれぞれの特徴をご紹介してきました。
ケージの環境によって、ハムスターの暮らしは大きく変わります。
とにかく大切なのは、
- 適切な大きさかどうか
- ハムスターにとって安全かどうか
の2つ。
しっかり準備を整えて、ハムちゃんと一緒に楽しく暮らせるようにしたいですね!
お気軽にコメントください♪