こんにちは、元獣医師のにぼしです。
最近、コロコロうんちしか出てないな・・・
前は毎日うんちが出てたのに、2日に1回しか出なくなっちゃった・・・
猫ちゃんの便秘、心配ですよね。
便秘かも・・・と心配な症状がある場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。
こんにちは、元獣医師のにぼしです。最近、うちのにゃんこが便秘気味かも・・・動物病院に行った方がいいのかな?と、気になっているあなた。猫の便秘は早めに気づいて対処することが大切です。たかが便秘と思って侮るなかれ、猫の便秘は放っておくと厄介なことに。命取りになったり、一生便秘体質になってしまったりすることも。しかし、猫ちゃんは人間と違って苦しさを言葉にできないため、どうしても体調の異変に気づくまでに時間がかかってしまうことが多いです。愛する猫ちゃんを苦しめないためには、便秘の症状を知って、早めに... 猫の便秘!元獣医師が教える、動物病院に行くべき症状とは? - けものはっく |
どうして便秘になってしまったんでしょう?
”なんとかしてあげたい!”と、便秘への対処法を考えるにも、まずは便秘になった原因を探ることが重要です。
猫の便秘には6つの原因が考えられます。
この記事では、6つの原因を、
- 生活習慣や環境などの病気以外の原因
- 病気が関連する原因
の2つに分けて解説していきます。
原因別に対処法も紹介しますので、あなたの猫ちゃんに当てはまる原因がないかどうか、チェックしていきましょう。
病気以外の原因
便秘だからといって、必ずしも大きな病気であるとは限りません。
人間と同じで、猫ちゃんも体質や体調の変化などによって便秘になることがあります。
まずは、病気ではない場合の原因について、見ていきましょう。
1.ストレス
引っ越しやトイレ場所を変えるなどで環境が変化したり、トイレが汚れていたりすると、猫ちゃんはストレスを感じて便秘になることがあります。
ストレスが原因の場合、多くは一時的な便秘ですので、ストレスになっているものを取り除くことで、自然と便秘は解消する可能性が高いです。
猫ちゃんがストレスを感じる原因になっているものがないかどうか、考えてみてください。
ちなみに、猫ちゃんにとっての理想のトイレ環境の条件は次の3つです。
- 静かで落ち着ける場所
- 清潔
- ゆったり入れるサイズ
2.食生活
食べ物はうんちの質に大きく影響します。
そのため、フードの種類や回数を変更したタイミングで便秘気味になることも。
また、普段から食物繊維の少ないフードを主食としていると、うんちが硬くなりがちです。
一般的に、缶詰やウェットフードはタンパク質が多く、食物繊維は少なめ。
食物繊維が多いさつまいもなどを普段のフードに追加したり、フードを変えるだけで便通が良くなることも多いです。
慢性的に便秘がちな猫ちゃんは、まず食生活を見直してみましょう。
3.水分不足
水分不足もうんちが硬くなって便秘になる原因の一つ。
猫ちゃんのうんちがカサカサ、カリカリのようであれば、食べ物の影響だけでなく、水分不足かもしれません。
もともと猫はあまり水分を摂らない動物ですが、便秘解消のためには適度にお水を飲ませる工夫をしてあげましょう。
例えば、常に新鮮な水に取り換えたり、温めてお湯にしてみる、蛇口やウォーター・ファウンテンなど流れる水を見せてみるなど。
猫ちゃんによって好みの飲み方がありますので、いろいろ試してみてください。
4.肥満
肥満は万病のもと!便秘もその一つです。
何故、肥満だと便秘になりやすいかというと、太った猫ちゃんは、お腹の筋肉が緩んでしまい、トイレで踏ん張る力が弱くなってしまうんですね。
また、太っているとゴロゴロ寝てばかりで運動不足になり、腸の動きも悪くなってしまいます。
太ってから便秘気味になってしまった猫ちゃんには、ダイエットと便秘解消を兼ねて、なるべく運動させてあげるようにしましょう。
これらの中に、心当たりのある原因があれば、まずは生活や環境を見直してみましょう。
病気ではないからと思って、甘く見ていると、便秘がひどくなったり慢性化してしまうことも。
油断大敵です!
病気が関連する原因
生活や環境の問題だけでなく、何かしら病気が関連して便秘になる場合もあります。
このような場合、何が原因かを知るためには動物病院を受診することが一番。
慢性的に便秘気味だったり、繰り返す頑固な便秘の場合は、獣医さんに相談してみてください。
5.神経や筋肉の障害(自力で排便できない)
「排便する」という行為は、腸や肛門の神経や筋肉の働きでコントロールされています。
しかし、病気や事故などによって、それらの神経・筋肉の働きが障害を受けると、自分の力で排便できなくなってしまうんですね。
その結果、頑固で慢性的な便秘症になってしまいます。
例えば、具体的には
- 特発性巨大結腸症(腸が太くなり、動きにくくなってしまう病気)
- 交通事故などによる、脊椎や神経・筋肉の麻痺・損傷
などがあります。
動物病院でレントゲンを撮ったり、神経学的な検査をすることで診断されます。
6.物理的な狭窄(腸が狭い・詰まっている)
腸が何らかの原因で狭くなったり塞がれてしまっていると、当然ながら、うんちが出ず便秘になってしまいます。
ホースを踏んづけると、水が出にくくなるのと同じですね。
何が原因で腸が狭くなっているかによって、病状は様々です。
- 異物(おもちゃやビニールなど)
- 毛玉(特に、長毛の猫ちゃん)
- 消化管にできる腫瘍
- 事故や生まれつきで骨盤が狭くなっている など
これらは物理的な原因なので、状態によっては手術をして原因を取り除く必要があることも。
うんちをしようとして力んでいるにも関わらず、全然うんちが出る気配がないなど、うんちが出ない日が続く場合は早めに動物病院で調べてもらった方が安心です。
猫の便秘の原因は様々!
心当たりのあるものはありましたか?
このように、一言に便秘といっても考えられる原因は様々です。
獣医さんに診てもらわなくてはわからない原因もありますので、便秘が数日続く時は、動物病院に行くことも考えましょう。
便秘って、なんとなく病院で言いづらいかもしれませんが、便秘で病院に来る猫ちゃんは以外と多いので大丈夫ですよ。
便秘の原因がわかれば、効果的な対処法や治療法もわかります!
猫ちゃんのためにも、心配なことがあれば動物病院で聞いてみましょう。