動物が大好きだから将来獣医さんになりたいけど、私は獣医師に向いているのかな?
と、不安に思っているあなた。
もちろん、獣医師にとって動物が好きだということは大前提ですが、はっきり言って、動物好きというだけでは獣医師は務まりません!
では、獣医師に必要な要素とは何でしょうか?
この記事では、動物病院で働く、臨床獣医師に向いている人の特徴を5つ紹介します。
一つ一つ確認しながら、あなたは獣医さんになれそうかどうか、考えてみてください。
1.動物の命ときちんと向き合える
動物が好きなのは大前提として、獣医師は動物の命を扱う職業。
ただ可愛いからというだけでなく、「生き物」として命と真摯に向き合う必要があります。
犬や猫などのペットも人間と同じ、生き物です。
新たに産まれる命もあれば、消えていく命も。
それが生き物としての宿命。残念ながら、いくら手を尽くしても、救えない命があるのが現実です。
犬や猫は人間よりも寿命が短いため、なおさらお別れの機会も多くなります。
獣医師という職業柄、動物の死に立ち会うことは避けられません。
動物に愛情を注ぎ、命を大切に扱うのはもちろんですが、獣医師になるためには、客観的に冷静な気持ちで命と向き合えるようにならなくてはなりません。
2.柔軟な対応ができる
言葉を話せない犬や猫を患者として相手にする獣医師。
様々な想像をめぐらせながら治療にあたる必要があります。
例えば、飼い主さんが「うちの子は絶対食べてません」と言ったはずのオモチャを食べてしまって体調をくずしていたり、薬を飲ませたつもりが、飼い主さんの見えないところでペッと吐き出してしまっていることも。
巻いてあげた包帯を噛み切って取ってしまったり…
と、動物なので人間の思い通りにはならないことが多いです。
そのため獣医師は一つのことだけに執着せず、いろいろな可能性を考えながら動物の治療をしなくてはなりません。
また、自分が一番良いと考えた治療でも、飼い主さんとの考え方の違いや費用面などがネックになって、治療方針を変えなくてはならないことも。
ひとりよがりに治療を押し付けるのではなく、動物と飼い主さん家族にとっての幸せを考えてあげることも必要です。
治療以外でも、慌ただしく日々いろいろなことが起きる動物病院で働く上では、どんなことにでも臨機応変に対応できる力が重要になってきます。
3.体力がある
獣医師の仕事は基本的に立ち仕事です。
また、処置のために動物が暴れてしまわないよう保定したり、時には人間と同じ体重ほどの大型犬だって来院します。
ぐっと踏ん張って力を使う場面も多く、実は、日々の仕事で腰痛持ちになってしまう獣医さんも少なくないんです。
犬に噛まれたり、猫にひっかかれたりと、怪我もしょっちゅう。
獣医師の手や腕には、勲章とも呼べる傷がたくさんあります。
残業も多く、忙しい時は休憩する時間もないまま、長時間勤務が続くこともあり、かなり重労働!
仕事に慣れるとともに体力もつきますが、獣医師は「肉体労働」だと思っておいた方がいいでしょう。
4.タフな精神の持ち主である
体力とともに重要なのが精神力。
特に新人の頃は失敗したり、何もできない自分に対して凹むことも多いでしょう。
いくら経験を積んだとしても、救えない命はあり、悔しい思いをすることも。
頑張って仕事をしていても、些細なことがきっかけで飼い主さんからクレームを言われてしまうことだってあります。
でも、いつまでもクヨクヨしてはいられません。
また、重症の動物を担当したり、緊急手術になったりすると、緊迫した状況で冷静な判断・対応を求められることも。
そんな場面でもプレッシャーに負けてはいられません。
このように、獣医師にはどんな状況でも切り抜けられる強い気持ちが必要です。
5.人が好き
獣医師は動物のお医者さんですが、動物と関わる以上に、人と関わる時間が多い職業です。
獣医師、看護師、受付、トリマーなど…それに飼い主さん。
特に、飼い主さんとのコミュニケーションは、動物の診察や治療を進める上で必要不可欠です。
あなたは獣医師の仕事とは、動物の病気を治療することだと考えているかもしれませんが、実は究極的には飼い主さんを喜ばせ、満足してもらうことが獣医師の務めでもあります。
動物の病気を治しただけでは、飼い主さんから「ありがとう」と言ってもらえないのです。
意外だと思いませんか?
飼い主さんに“良い獣医師”だと思ってもらうためには、上手くコミュニケーションをとり、飼い主さんと信頼関係を築くことが一番重要です。
そうして初めて、「ありがとう」と言ってもらえるようになるんです。
つまり、動物だけではなく、人と関わることが好きで、コミュニケーションをとるのが得意な人のほうが、獣医師には向いていると言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
あなたには臨床獣医師としての適性がありそうですか?
もちろん、獣医師にも個性があり、全ての獣医師に今回紹介してきたような特徴があるわけではありません。
それに、これが獣医師に必要な全ての要素だというわけでもないです。
しかし、根本的な素質として、このような性格に当てはまる人の方が、臨床獣医師により向いていると思います。
最後に、これらの特徴に当てはまらなくても、獣医師になりたいという強い思いと努力する力があれば、獣医師にはなれますので安心してくださいね!
獣医師になるという覚悟が決まっているのなら、前進あるのみです!